概要
株式会社エスジーテック様が展開する省エネ・再エネ機器のリース事業において、営業現場で活用できる電力シミュレーションシステム「エスジーエコリース」の構想・設計・開発・運用まで一貫して支援しました。
課題
従来はExcelシートでお客様ごとの電力シミュレーションを作成していたため、地域ごとの電気料金改定への即時対応が困難で、作業の属人化による時間ロスや事業継続リスクが生じていました。
営業スタイルも事前作成した紙媒体資料を用いた訪問形式だったため、「わかりにくい」という声や、商談中にいただいた試算条件にその場で対応できないという問題も課題のひとつでした。
リニューアルのポイント

「エスジーエコリース」は、加盟店の営業担当が商談の場でお客様からヒアリングした情報をその場で入力するだけで、瞬時にシミュレーションを作成できるシステムです。専門知識は不要で、項目に沿って必要条件を入力するだけで誰でも操作可能な設計としています。
導入後の電気代と現状の比較を30年先までシミュレーションし、グラフで可視化することでお客様への説明がよりわかりやすくなりました。
また開発を機にシミュレーションロジックを再構築し、当初九州地域限定だった対応エリアを全国へ拡大。地域を問わず活用できる電力シミュレーションシステムへと進化しました。
abyのソリューション

abyは株式会社エスジーテック様と密に連携しながら、サービスデザインの構想段階からUX設計・開発実装・リリース後の運用まで包括的に支援しました。
これまで個別管理されていたお客様ごとの試算条件をシステムで一元管理し、シミュレーションをシステム内で完結できる設計を実現。営業現場での活用を想定し、PCに加えてタブレットでも利用できる環境を整えています。
<複雑な計算ロジックの設計>
本プロジェクトでabyが特に注力したのが、複雑な計算ロジックの読み解きとシステムへの落とし込みです。要件定義では計算目的の特定と具体的な計算ルールの定義からスタートし、フローチャートや疑似コードを作成しながら繰り返し協議を重ねました。電力料金改定時の再利用性も考慮し、柔軟に対応できる関数設計を採用しています。
<アクセシビリティを重視したUI/UX設計>
UI/UX設計では、色彩の扱いに細心の注意を払いました。多様なユーザーが使いやすいよう、色覚特性や年齢層を考慮しながら配色やコントラストのバランスを繰り返し検討。なかでもグラフの数値に使用する色については、色調・視認性について協議を重ね、料金比較が直感的かつ一目で把握できる設計を追求しました。導入効果に関わる重要な数値だからこそ、「見える・わかる」にこだわったアプローチを貫いた点が、本プロジェクトの特徴のひとつです。
導入後の効果

システム導入後、以下のような成果が得られました。
- シミュレーション作成時間を約1/10に短縮(従来は数十分を要していたものが、1〜2分で作成可能に)
- 属人化を解消し、専門知識不問で誰でも利用可能な体制を確立
- 新入社員や加盟店スタッフでも即日操作できるため、営業提案のスピードと受注率が向上
- 操作性の高さが評価され、加盟店数が増加。事業規模の拡大に貢献